光の速さ
レーマーの方法
光の速さの測定に最初に成功したのはデンマーク人のレーマーでした。
1676年のことです。天文の観測から成功しました。
レーマーは,木星に最も近い衛星IO (公転周期 約42,5時間)の木星に対する食の時間が周期的に短くなったり,長くなったりすることに気づきました。
すなわち,地球から観測して衛星が木星にかくれる時刻が予想より速くなったり,遅くなったりするのです。
地球が木星に近づく時は食の時刻は早く,遠ざかるときは遅くなる。
この原因をレーマーは光が地球に伝わるのに時間がかかるからだと推論しました。
図のように,太陽S,地球E1,木星J1が一直線上にあったときに,
衛星IO が食を起こすものとする。
それからn回目の食の時に地球E2、太陽S,木星J2が図のように並んだものとする。この間の所用時間t1は
t1=nT+(E2J2−E1J1)/c=nT+d/c
ただし,光の速さをcとする。
地球の公転軌道の直径をdとする。一つの食の時間から次の食
までの時間をTとすると地球が木星に一番近い時から一番遠い時に離れる場合には観測結果による所用時間は実際の所用時間よりd/cだけ余分にかかる。逆に地球が木星に一番遠いときから一番近い時の場合には
その場合の所用時間t2は
t2=nT−d/c
観測結果による所用時間は実際の所用時間より d/c だけ少ない。
従って,t1-t2= 2d/c の関係が得られる。
これから,c=2d/(t1-t2)
しかし,レーマー自身は実際には観測したわけではなかったらしい。
問題 d=2.99×1011[m] t1-t2=199[s] n=113 回
として光速cを求めよ。
答え
c=2.99×1011/199=3.02×108[m/s]