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自己紹介
  浦崎 太郎(Taro URASAKI) 1965年3月・岐阜県岐阜市生まれ。現在、岐阜県立岐阜高等学校に勤務。

私の問題意識

1.高校物理の内容・構成を大胆に再構築していく必要があるのではないか?
   私は高校物理が「リストラ」を要する科目であるという認識をもっている。
   最近多くの関係者が高校における物理の斜陽化を叫んでいるが、私はその要因として、高校物理に関す
  る議論が依然として旧来の枠組みの中で行われ、様々な実際的・潜在的要請に応えていない点を見逃して
  はならないと考えている。また、旧来の枠組みそのものを問い直す試みが行われれば、物理という科目は
    非常に大きな可能性をもつ科目になりうると考えている。

  従来の高校物理は、生徒からの多様な要請のいずれに対しても十分に応えていない。

 

 (1) 文科系の生徒には難解な上、扱いに興味が持てない。
   従来の高校物理は、工学部志望者のための準備教育科目としての色彩が非常に強い。すなわち、数学色が
  強く、他方、思想・哲学的な扱いはきわめて軽微な内容・構成になっている。そのため、一般に数学を苦手とし、
  思想・哲学的方面に興味・関心の高い文科系の生徒から見て、物理という科目は最も理系的(=文系の世界か
  ら離れた)科目だと認識されている。
   ところが、物理学は本来 思想・哲学ときわめて近い学問であり、そうした側面(宇宙観・世界観・自然観など)
   にスポットを当てることによって、文科系の生徒にも親しまれる科目になる可能性がある。そうした可能性に
  目が向けられていないのは残念である。
 (2) 物理学科志望者は、学問のプロセスを学べない。
    物理学科へ進む生徒にとって、物理学が形成されてきたプロセスを学ぶことはとても重要である。
  ところが、従来の高校物理は既存の学問体系を絶対的なものとする扱いが基調であり、決して物理学科志望者
  の準備教育科目として機能しているとはいえない。また、そうした扱いのため「物理学は過去の学問」というイメ
  ージが定着しやすく、それが「学問の創造は自分とは関係ない」という意識や、理学部人気の頭打ちとも通じて
  いると考えられる。
 (3) 工学部志望者の独創性養成につながらない。
   従来の高校物理は「既存の体系を絶対的なものとして伝授する」ことがベースになっている。この在り方は
  「追いつき・追い越せ」の時代には非常に有効であり、近年まで経済的発展に大きな役割を果たしてきた。
  「既存体系の伝授」という物理教育法は「欧米先進国に追いつく」という社会的要請と表裏一体だった訳だ。
  ところが今日、産業界では「真似」ではなく「独創」が求められている。となれば、物理教育もそうした今日的要請に
  応えうるよう、目的・内容・方法等を再構築していかなくてはいけない。
   人材に対する要請は、端的にいうと「常識で考える人材」から「常識を考える人材」へと変化している。
  その点、物理学の歴史は「従来の常識は単に人々の思いこみだった」ことを明らかにしてきた歴史であり、
  従来の常識を超えるための訓練をするには絶好の内容を含んでいるといえる。
  すなわち、物理学形成のプロセスにスポットを当てることは、工学部志望者にもぜひ望まれることだといえる。

 

  以上より、「物理学のプロセス」「物理学と社会・文化との関連」を視野に入れていけば、高校物理をより多くの生徒に
 受け入れられる科目として再構築していけるのではないかと、私は考えている。
 「では、具体的にどうしたら良いだろうか?」・・・これが第一の問題意識。

2.授業ネタより扱う時間の確保の方がより切実ではないか? (進学校の場合)
  私は、物理教育に関する研究活動自体が、何か昔の体質をそのまま引きずっているという印象を持っている。
 それは「物理の時間がたっぷりある」ことを前提として「物理の授業で何か面白いことをしよう」という発想である。
  物理の時間数が実質的にどんどん削減されていることは、進学校に務める者なら誰でも実感することである。
 そして今日の進学校は「時間があればできる実験」はおろか「どうしても取り組ませたい実験」さえ実施が困難な状況
 にある。したがって、今日最優先して考えなくてはならないのは「実験内容」より「時間の確保」だと、私は考えている。
  しかし、授業時間数を増やす訳にはいかないので、今の授業時間の中から時間を捻り出す工夫が必要になる。
 「では、受験に支障なく実験等の時間を捻出するのに抜本的に見直すべき点があるとすれば、それは何なのか?」
 そして 「それをどうクリアしていけば良いのか」・・・これが第二の問題意識。

以下、こうした問題意識に基づいた 私の取り組みを追加してきます。(ただいま準備中


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