浦崎ロゴ 授業内選択制の導入を

全国理科教育大会('97.盛岡大会)意見提示内容

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全国理科教育大会・岩手大会(平成9年8月4〜6日)

研究協議会 第1分科会「身近な事物・現象を考える物理教育」

意見提示の要旨です。


第1分科会 意見提示要旨

授業内選択制の試行

− 進学校で身近な事物・現象を扱う機会を生むために −

                                    岐阜県立岐阜高等学校  浦崎 太郎

 

1.はじめに

 近年、進学校では物理の時間数削減によって指導内容の精選を迫られている。特に体験学習等の乏しさから、切実なのは扱う題材そのものではなく、身近な題材を扱う機会の確保なのではなかろうか。

2.提言

 本校は県下有数の進学実績をもつ進学校であるが、余裕で授業を受ける者から、細かな事後指導なしには基礎さえ理解できない者まで、生徒は実に多様である。前者に合わせて応用的な授業を行うと後者を置き去りにし、後者に合わせて懇切丁寧に基礎を指導すると前者に不満を持たせることになる。両者を立てる時間的余裕はない。

 その解決策を模索した結果「全生徒に一律の内容や到達度を要求するのではなく、生徒が自分の興味・関心あるいは受験との兼ね合いに応じて学習内容や到達度を選択できる時間の創設が必要である」という認識に至った。

 そこで、3年生の6月下旬から7月中旬にかけて実施している課題研究の在り方を検討し、班分けを生徒に任せた上で、研究時間も班ごとに決定させることにした。すなわち、最多約8時間の授業時間をすべて課題研究に充てても良いし、指導者が求める最少限の実験で済ませて各自必要な学習を行っても良い、という方針に切り換えた。そして、意欲のある班にはできる限り身近な事物・現象からテーマを探すよう指導を行った。

 提出された実験企画書の中には、与えられた時間を目一杯使って探究しようという意欲が感じられるテーマがいくつも見られた。例えば、バケツの水に働く遠心力について実際にバケツを振り回して調べてみようというもの、雨滴の落下速度を求めてみようというものなどがあった。一部には予想通り「実験は簡単に」という班もみられたが、身近な題材について探究し、後に発表・交流する機会は、選択制の導入前に比べて増やせる見通しである。

 以上、身近なテーマに取り組ませる機会を確保するため、全員一律に指導する箇所と生徒の意志で選択させる箇所を見きわめ、一つの授業集団内に複数の学習メニューを許容する「授業内選択制」の導入を提言する。

3.おわりに

 この試行に際しては他にも工夫を要した(当日紹介)。今後、選択させる内容について細かく検討を行い、身近な題材を扱う機会を更に増やしていこうと考えている。


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