浦崎ロゴ 万有引力発見史

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〜 ニュートンのどこが画期的だったのか? 〜

 

物理の法則は今日の常識に立って捉えると何も面白くありません。

万有引力の法則も、その例に漏れません。ところが、法則が発見され

る直前の常識に立って捉えると、ニュートンがいかに卓越していたか、

実感することができます。 また、こうした視点に立って万有引力の授 

業を行うと、「物理ってのは決して公式の暗記科目ではないんだ」と、  

生徒の物理に対するイメージが格段に向上します。                        

 以下は、私の 万有引力の授業 の流れです。もちろん、話は現代の

高校生に理解できるよう、若干アレンジしてあります。                      


時代背景

 「天と地は別世界であり、宇宙には宇宙の物理法則が支配し、地上には地上の物理法則が支配している。

二つの法則は全く別物である」・・・ということを、ヨーロッパの誰もが「自明の真理」として、疑いすらしなかった。


ニュートンの気づき・発想

 まず、「月が地球に向かって落ち続けている」ことを見抜き、

つづいて、「月が地球に落ちる力と、地上の物体が落ちる力は同じではないか?」と見抜いた。

( 「リンゴが落下するのを見て万有引力を発見した」という、例の有名なエピソードのこと。)


ニュートンの仮説と予測

(仮説)  「太陽が惑星を引く力も、地球が月を引く力も、地球がリンゴ(=地上の物体)を引く力も、

             すべて共通の力である。」

<問1>   ケプラーの第3法則(1619年)と、ニュートン自身が確立した運動の法則(運動方程式)から、

            太陽が惑星を引く力が、太陽と惑星との間の距離の二乗に反比例することを導け。

<問2>    ニュートンの時代、「地球(の中心)から月(の中心)までの距離は、地球の半径の約60倍」と

           いうことが既に知られていた。もし、ニュートンの仮説が正しければ、月が地球のまわりを公転

          (=等速円運動)するときの向心加速度が地上における重力加速度の何倍になるはずか。また、

          向心加速度の大きさはいくらになるはずか。問1を参考にして答えよ。

☆   もし、ニュートンの仮説が正しければ、向心加速度はこの値になる(=理論値)。


実際の値はどうだったか?

(検証)

<問3>   月の向心加速度の大きさを、当時既に知られていた下記の諸量を用いて求めよ。

              ○ 地球の半径 = 約6400km

              ○ 月の公転周期 = 27.3日

          ( 注意: 距離は[m]・時間は[s]に換算して代入すること )

☆ 正しく計算すると、実際の月の向心加速度の大きさはこの値になる(=観測値)。


結論

    理論値(=こうなるはず)と観測値(=事実はこうだ)を比較すると、両者は見事一致する。

 すなわち、ニュートンの理論は正しく、さらにはその前提となった「宇宙も地上も同じ物理法則に

  支配されている」という発想も的を得ていたと結論できる。

    「宇宙も地上も同じ」・・・万有引力universal gravitation)たる所以である。


ニュートンのどこがスゴイか

  ニュートン以外の人々は、「宇宙と地上は別の物理法則が支配する」という固定観念の枠の中で

 物事を考えていた。大多数の人々は「常識考えた」訳だ。 しかし、ニュートンは「本当に、宇宙と

  地上は別の物理法則が支配するのだろうか?」と考えた。「常識考えた」訳だ。

     もしニュートンが常識考え続けていたら、万有引力の発見などあり得なかったことは、容易に

  想像できよう。


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(答)  0.00272 メートル毎秒毎秒

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