岐阜教育大学 発達臨床研究会のご案内

世話人:辻井正次(岐阜教育大学)




昨年度より、現場の教師、保母、臨床心理士、児童精神科医、非行関連の専門家などを対象とした研究会を岐阜教育大学でやってきました。
本年度も月に3回、火曜日(症例検討会)、水曜日(洋書の翻訳の講読)、木曜日(読書会)の夜(各1回ごと )18時よりに引続きおこないます。
関心のある方、特に現場の教員や保母、臨床心理士、保健婦などの参加を期待いたします。詳しくは辻井までお問い合わせください

火曜日の症例検討会は現在先生方がお困りの症例について話題提供いただき、それについてのグループ・スーパーヴィジョンをおこなったり、論文としてまとめている最中の題材について検討を加えていくような会を考えています。

水曜日の洋書の翻訳の講読は、現在は自閉症に関する心理学的理論の最新の知見についての入門書の訳文を輪読していっています。この本が終わったら別の本を訳し出す予定です。

木曜日の読書会は「子どもの心と精神病理」高橋哲郎(著)岩崎学術出版社の輪読をします。子どもの発達についての最近の精神分析的な見方の簡単な入門書です。





趣旨書



近年、登校拒否や非行、いじめ、あるいは学習障害など教育現場における子どもたちの心の健康や発達をめぐる問題に注目があつまっています。私たちも日頃の心理臨床活動や先生方へのコンサルテーション活動を通して、そうした子どもたちへの心理的援助をおこなってまいりました。

しかし、こうした子どもたちの心の健康をめぐる諸問題は、教育の専門家である教師だけ、あるいは心理臨床専門家だけなど、ある専門家たちが、独自に何かをすることだけでは解決できない問題であり、何よりも子どもの問題にさまざまな異なる立場からかかわる専門家たちがネットワークを作りながら、ともに勉強したり、症例検討をしたり、交流したりしながら協力体制をつくっていくことが必要であると痛感するにいたりました。一緒に子どもたちの心の問題について語り合いませんか。

さらに、近年の発達臨床心理学の発展のなかで、子どもの心の健康や発達についての新しい理論やさまざまな知見が提供され、子どもの心の問題に対する新しい視点が生まれてきています。
そうした新しい立場から、「何もしないこと」とか、「指示しないこと」「刺激しないこと」が常に望ましいことではなくなっています。「子どもの心を受容する」という美しい言葉もそれが何を意味するかは語られなかったりします。
時には心理テストなども補助的に用いながら、かかわりのなかで、子どもの心の発達、親子関係の無意識的な在り方、集団のもつ無意識的な力関係の理解などに基づいて、子どもの心の状態を適切に理解することが、子どもに対する援助の仕方を決めていきます。

もちろん、そうした「余計な」ことを考慮しなくても自然に素晴らしい実践をなさっている先生方が多数であることを私どもは知っております。しかし、そうした実践が素晴らしいのだという実感を理論的に確認していくことで、不安なく子どもとかかわれ、より素晴らしい実践が生まれてくると思います。
一方で、理論化されない経験主義にたった対応だけでは、すぐに手詰まりになってしまい、「親のしつけができていない」「親が甘やかすからどうしようもない」という言葉で終わってしまうことがあるのも見てまいりました。
しかしながら、それは心理臨床専門家が積極的に新しい知見を提供することを怠ってきたことに責任があると思います。こうした機会に一緒に症例検討や読書会を通して勉強しませんか。

月に1回程度ずつの読書会や症例検討などの研究会を開催したいと思っております。開催日等は参加いただける先生方との話し合いで決めたいと思います。

なお、研究会の参加資格は子どもの心の健康と何らかの関連をもつ常勤の教育や保育、福祉、非行臨床、臨床心理などの専門家で、研究会において論議された個人の秘密保持に責任のもてる方のなかである程度、継続して参加できる方とします。




お問い合わせ・参加希望表明などは、世話人辻井にe-mailでお願いします。
e-mail:tsujii@gifu-kyoiku.ac.jp


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by Tsujii