高機能広汎性発達障害

( High-functioning Pervasive Developmental Disorders )




  1. アスペルガー症候群や高機能自閉症など、知的には正常な能力をもっている。
  2. 人との相互的なやりとりの関係をもったり、当たり前の人間関係や社会的関係をもつことの困難さがある。
  3. 限られた狭い興味や関心・活動をもち続ける。
という3つから特徴づけられる人たちです。(詳細はWHOの「ICD−10」またはAPAの「DSM-4」の診断基準も参照してください)。
近年、映画「レイン・マン」や本「自閉症だった私」(ドナ・ウィリアムズ著、新潮社)などを通して、社会的な関心を受けています。
幼児期には言葉のでるのが少し遅かったり、言葉がなかなか増えなかったりすることが多い。話してもオウム返しだったり、独り言だったりする。
・自分の世界で遊ぶことが多く、ごっこ遊びなどで他者と関わることは苦手とすることが多い。
・こだわりが強く、馴れ親しんだ環境や状況が変わってしまうことで困惑し、パニックに容易に陥ってしまったりする。
・最もはっきりした特徴は、他者とのやりとりのうまくいかなさで、保育園・幼稚園において、集団活動で何かをしようとしても勝手に落ちつきなく動きまわっていたりして、皆とずれてしまうことが多い。
・不器用なことも多く、絵を描いたり、工作をすることや、ボール遊びなどは同年令の子どもに比べて苦手とすることが多い。

小学校にあがると、学校教育では仲間との関係をうまく作り出せないために、クラスや同年代の仲間から浮き上がってしまい、「いじめ」の対象となりやすい。
・現状では、学校の先生方からも理解しがたく、彼らの幼児期以来のこだわりや、変化への困惑(パニック)や協調性のなさ(他者に合わせられないこと)などは「わがまま」という風に誤解されひどい叱りを受けることも少なくない。自分の世界に浸ってしまい、授業中に独り言を言ったり、他者と関わりたいが奇妙な仕方で関わるため、周囲からもどこか違うという感じを抱かれやすい。
・しかし、おおむね10才を過ぎて高学年になると急速に落ち着きを示す子どもが多い。
・周囲から「個性」として関わりのうまくいかない部分やこだわり等を理解されてさえいれば、きわめて素直なよい子として生活を送ることもできる。
・特に言葉の発達に多少の遅れがあった子どもは国語などの文章を理解したりする課題を苦手で学習障害様の読みの障害や、文章で自分の体験をまとめる子どもが多く、不器用さも相まって漢字などを書くことの問など学習障害様の書きの障害を示す子どもも少なくない。
・また、計算や九九などの機械的暗記能力はむしろ優れていることが多い。

思春期以降はかなり落ち着いて成長していくが、やはり他者とのずれは大きくなり、またそうした他者と何か「違う」感じになることに本人自身が気づくために、自己像をめぐる混乱を引き起こしやすく、周囲の理解が必要とされる。
・就労に向けて、あらためて専門家の援助が必要な場合が多い。

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by Tsujii